AIを利用した返信機能
Googleビジネスプロフィールの検索結果の管理画面において、AIを利用した返信機能がテストされているという情報が出ています。これはインドのローカルSEO専門家であるChandan MishraさんがLinkedinのポストで発信していたものです。
Chandan Mishraさんの投稿によると、現段階ではまだ完全に使えるほど最適化されていないと感じたようですが、彼が試したところ、★1のクチコミに対しての返信を生成する挙動になったとのこと。
生成されたクチコミ返信はシェアされていませんが、「極めて妥当」な内容であったそうですが、この機能を別の返信されていないクチコミに使おうとしたところ、この機能は使えなかったようで限定的なテスト段階であると言えそうです。
AI返信機能は方向性として理解できるが、違和感もある機能
GoogleはGeminiの発表以降、ありとあらゆるプロダクトにおいてGeminiを利用した機能の実装を急いでいますし、Googleの方からもこれが現時点でも最も優先度が高いと聞いたことがあります。それ故にビジネスプロフィール(オーナーサイド)側、Googleマップ(ユーザーサイド)側の両面でGeminiを利用した機能が増えていくこと自体は理解できます。
なお、GBP APIを利用したビジネスプロフィール運用支援ツールは世界中に複数存在し、中にはAIを利用してユーザーのクチコミを生成するツール、AIを利用してクチコミ返信を生成するツールもあります。中には投稿本文の生成を行うツールも存在するようです。
ただ、Googleマップにおけるクチコミはユーザー自身の真摯な体験を記載したものであることが求められるため、「AIにクチコミを代筆させること自体には問題があるのではないか?」と個人的にはずっと感じていることですし、2026年3月時点においてGoogle純正のユーザーサイドのクチコミ生成機能は存在しません。
そんな状況で今回クチコミ返信側にAI生成機能がテストされているという情報が飛び込んで来たわけですが「GoogleはAIに生成させたオーナーの言葉ではない返信は問題ないと考えているのか?」と疑問を感じています。
AI対AIの構図になった時、クチコミと返信の価値はどうなるのか?
現時点でGoogle純正機能として、ユーザーサイドでAIを利用したクチコミ生成機能は存在しませんが、GBP APIを利用したビジネスプロフィール運用支援ツールの中には、こうしたAIを利用したクチコミ生成機能を実装しているサービスも存在します。
現時点でGoogleはこれらの機能について明確なガイドラインを示していませんが、仮に今後Google純正でAIによるクチコミ生成機能が実装され、今回テスト中と思われるAIを利用した返信機能も実装されるとすると、もはや人間の真摯な体験は存在せず、Googleマップには「AIが書いた店舗体験」×「AIが書いたオーナー返信」が並ぶことになります。
マーケティング視点で見ると大きなリスクがある
AIを利用したディープフェイク画像、動画の生成が問題になっている昨今でもありますし、「AIが書いた店舗体験」×「AIが書いたオーナー返信」の応酬が行われるようになったとしたら、それはもはやユーザーにとってお店選びの参考になる情報とは言えないでしょう。
クチコミは本来的にはUGC(ユーザー生成コンテンツ)としての独自性、信頼性が重要なものです。しかしAI生成コンテンツが並ぶことで、クチコミ自体の情報の信頼性が失われることに繋がり、Googleマップというプラットフォームの信頼性が損なわれることに繋がります。
AIを活用すること自体は工数削減のためにも重要ではありますが、AI活用はあくまでも下書きレベルに留めるべきで、最終調整、事実確認は人間の目で行うことが不可欠です。
各プロダクトへのGemini実装ありきで進んでいないか Google?
今回話題にしているAIを利用した返信機能は機能としては興味深いものです。
一方で、GoogleはAIを活用したコンテンツの生成について、Googleマップ、Googleビジネスプロフィールにおいて明確な方向性を持っているのか疑問に感じますし、もはやGeminiを各プロダクトに実装することが担当者にとっての評価項目となっているのではないか?とも勘ぐってしまいます。
少なくとも現場のGBP運用としては、AIによるコンテンツ生成機能をそのまま使うのではなく、人間の意図と体験や感情をどこまで残すかという視点が、これまで以上に重要になっていきます。
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