
2025年10月現在、ビジネスプロフィールの重複ステータスの判定を受けるケースがGoogle ビジネスプロフィールのヘルプコミュニティーにおいて複数報告されています。ビジネスプロフィールが重複判定を受けるパターンは複数あり、自分の店舗のステータスが重複となった時、どのパターンの重複判定を受けているかを理解して対処することが重要になります。
重複ステータスの判定はなぜ発生するのか?
重複ステータスの判定が発生する理由は明確になっていませんが、Googleがオンライン上の情報を元に判断する場合、一般ユーザーが勘違いによって情報修正提案から報告をすることによるものもありますし、ビジネスオーナーの操作が原因である場合もあります。
Googleマップ上の重複、ビジネスプロフィール上の重複ステータスは別物
ビジネスプロフィールの重複ステータスを理解する上で重要なのは、Googleマップ上で同一店舗が別PINで重複して存在する場合(Googleマップ上での重複)と、ビジネスプロフィールの重複ステータスは明確に別物であると理解することです。
Googleマップ上で2つのPINが存在する場合、ビジネスプロフィールのステータスは重複とはならず、Googleマップから重複の報告(統合のリクエスト)が可能です。
ビジネスプロフィールの重複ステータスの場合、ビジネスプロフィールマネージャーにアクセスした時に、明確に「重複」と表記されていますのでわかりやすいと言えますし、重複ステータスになった店舗はマップ上にPINとして表示されません。

重複のパターン
オーナー確認済みのプロフィールを作成した場合
オーナー確認済みのビジネスプロフィールがすでにGoogleマップ上にPINとして存在していて、その存在に気が付かず新たにビジネスプロフィールを作成すると、自分が作成したビジネスプロフィールは重複ステータスとなります。
Aさんがオーナー確認済みの「ぐーぐる ラーメン」が存在する状況で、Bさんもビジネスプロフィールで「ぐーぐる ラーメン」を追加すると、Bさん側の「ぐーぐる ラーメン」には重複ステータスが表示されるということです。
この場合、「ぐーぐる ラーメン」のオーナーであるAさんに対して、Bさんからアクセス権限のリクエストを行うことが可能で、下記画面に示したアクセス権限をリクエストからオーナー権限のリクエストが可能です。

アクセス権限をリクエストすると、下記ヘルプに記載があるようにBさんからAさん宛にメールが発信され、Aさんはリクエストに対して承認するか不承認かのアクションを3日以内にとる必要があります。
Aさんがメールにアクションしなかった場合、もしくはメールに気が付かないで3日間が経過してしまった場合、Bさんがオーナー確認可能な挙動となり、Bさんがオーナー確認を完了するとBさんがビジネスプロフィールのオーナーとなり、場合によってはAさんの権限は失われます。

ビジネスオーナーの設定ミスによるもの
ビジネスプロフィールの重複はビジネスオーナーの単純な操作ミスでも発生します。例えば全く異なるお店であるA、Bに対して同じ住所や店名を設定してしまった場合も重複となる場合があります。
Bに対して間違ってAの住所や店名を設定してしまい、気が付かずにそのまま反映までされてしまった場合、A、Bどちらかが重複になる可能性があります。
また、既存のお店が比較的近隣に移転した時に、新たにビジネスプロフィールを作成した時も重複となる可能性があります。商圏が同じエリアであれば、移転時にはお店の住所を変更することで対応すべきです。ただし、大きく商圏が異なる移転の場合は、既存のお店は閉業とし、新しい住所地で新規ビジネスプロフィールを作成してください。
細かい話ですが、閉業後のビジネスプロフィールのオーナー権限は放棄せずに保持をしておくことをオススメします。仮に閉業したビジネスプロフィールのオーナー権限を手放してしまい、営業中にステータス変更の修正提案が反映されてしまうと、閉業に戻すことが出来ないなどの問題が発生するためです。
Googleやユーザーの勘違いによる誤判定の重複ステータスの場合
一番問題となるケースとしては、オーナーの操作等ではなく、Googleの勘違い、店舗利用者、Googleマップユーザーの勘違いによってビジネスプロフィールの重複ステータスを受ける場合です。
明確に別店舗名で、固定看板も別で存在、店構え、入口、スタッフ、レジ、電話番号や設定しているカテゴリーなどが別であっても、店名が極めて酷似している状況でほぼ同一の住所だと、プロフィールの重複ステータスを受ける可能制は高くなります。
重複になりにくいが、登録が出来ない場合もある
ビジネスオーナーのガイドライン理解不足によるもの
実態として同じ住所に2つの屋号のお店が存在する場合がありますが、ビジネスプロフィール上で別店舗として登録できるかどうかは実態とは分けて考える必要があります。
ビジネスプロフィール上で同一住所で別のお店として登録するためには、下記のような条件が必要になります。
- 明確に別店名であり、店名が明記された固定看板がそれぞれ存在する(必須)
- 店舗の入口が異なる(ほぼ必須)
- 店舗の会計が異なる(ほぼ必須)
- 店舗の電話番号が異なる(ほぼ必須)
- 店舗のメインカテゴリーが異なる(場合による)
- 店舗の電話番号が異なる(場合による)
- 店舗のウェブサイトがドメイン単位で異なる(場合による)
このような条件の組み合わせと実態によってビジネスプロフィールが登録できるかが判断されるので、一概にこの場合はOK、この場合はNGとは言えません。
例えば屋号は異なるが入口や会計は一緒で、同じ店内でサービスが提供されているような場合は、1つの店舗で複数のサービスを提供しているとみなされ、ビジネスプロフィールを1つしか登録出来ない場合もあります。
このような状況でビジネスプロフィールを2つ作成しようとすると、どちらか一方のオーナー確認が完了しなかったり、登録が出来ても停止や無効となったりすることもあります。
重複が誤判定である場合はどうするのか?
プロフィールの重複ステータスを誤判定で受けた場合、ヘルプには「重複ステータスの再審査請求についてサポートにお問い合わせください。」と記載されていますが、2025年10月22日現在、サポートに問い合わせても、プロフィールの重複ステータスの誤判定は解消出来ません。
現状は問い合わせから「重複」などと入力した後に「ビジネスの重複」を選択してもコミュニティーへと誘導される流れとなっており、コミュニティーに問い合わせるだけではプロフィールの重複ステータスの誤判定は解消しません。


蛇足ですが、問い合わせ言語を英語にして「Duplicate」などと入力すると、「重複したビジネスに関するサポートを受ける」という青いボタンが出現しますが、これをクリックしてもオーナー確認のステータス確認ツールに遷移するだけで、プロフィールの重複ステータスの誤判定は解消しません。



このような場合、ビジネスプロフィールのヘルプコミュニティーに書き込みをいただき、明確に2店舗が別ビジネスである下記のような証明を提供いただければ、私を含めたGoogleビジネスプロフィールのプロダクトエキスパートからGoogleに照会が可能です。
証拠の一例
- 2店舗の固定看板の写真
- 2店舗の営業許可証
- 2店舗の公共料金の請求書など
- 2店舗の公式ウェブサイトアドレス
現在もサポートに問い合わせても、プロフィールの重複ステータスの誤判定は解消出来ず、コミュニティーに流される現象は継続中なので、ヘルプコミュニティーも重複のご相談が多いのですが、ご自身の受けているビジネスプロフィールの重複ステータスがどの重複なのか?を見極めて対応いただけると良いと思います。
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