飲食店を利用する時、皆さんはクチコミ、写真その他に何を見ますか?恐らくメニューは必ずチェックする項目の1つだと思います。ただし、一般ユーザーに表示されるGoogle検索、Googleマップ、Googleマップアプリでのメニューの見え方、そしてビジネスプロフィールのオーナーとしての使い方には、それぞれ癖があります。ユーザー画面で表示されるメニューの種類、ビジネスプロフィールのオーナーとしての注意点などを解説します。

飲食店のメニューを閲覧出来る環境

まず大前提として飲食店のメニューをGoogleで閲覧する際に、この記事を執筆している時点(2025年3月)ではメニューを確認出来る環境は、PC検索のナレッジパネル、PC検索のローカルパックからのメニュー、スマートフォンブラウザ検索のナレッジパネル、スマートフォンブラウザ検索のローカルパックからのメニュー、Googleマップアプリの大きく分けて5種類あると思います。なお、現時点でPCのGoogleマップからメニューは確認出来ません。(※いわゆるローカルファインダーからもメニューは閲覧出来ますが、これは今回割愛します。)

表示されるメニューは大きく分けて4種類

この記事の導入から今までメニューという言い方をしていますが、細かく分けるとGoogle環境において表示されるメニューは複数の種類が存在し、それぞれに表示される内容、生成される条件が異なります。今回はUIとしてわかりやすいので、PCの検索ナレッジパネル環境に表示されているメニューから、それぞれを解説してみます。

1.注目のメニュー

注目のメニュー

要素としては、人気というタグ(※表示がない場合もあります)/写真/メニュー名(※表示がない場合もあります)から構成されており、クリックすると写真が大きく表示され、写真◯枚・クチコミ◯件/メニュー名(※表示がない場合もあります)/電話などのアクションボタン/関連写真 が表示されます。

なお、写真には投稿者名が表示されており、⋮ メニューから 写真を報告/不適切な料理名/料理名を編集/この料理は提供されていない と選択することが可能です。この表示からピンと来る方も多いと思いますが、このセクションは自動生成されたコンテンツとなります。

料理名の編集などが可能

2.メニューを表示

いわゆるメニュー表の写真がまとめて表示される

要素としては写真のみとなり、横にスクロールが可能です。クリックすると写真の拡大表示となり、⋮ メニューから写真を報告することが可能です。なお、このセクションはオーナー提供、もしくはユーザー提供写真の中からメニュー表/メニュー表に近しいものが撮影されると自動的に追加される仕様のようです。このセクションも自動生成されたコンテンツとなります。

3.メニュー

ビジネスプロフィールから設定可能なテキストメニュー

要素としてはオーナーがビジネスプロフィールから追加したメニューセクション内のメニューが表示されます。(※自動生成ではありません。)ビジネスプロフィールから設定する際はテキストと画像を設定可能ですが、オーナーがテキストのみで設定したテキストメニューに、ユーザーが投稿した画像が反映されて表示される挙動も確認しています。

なお、このメニューセクションにWoltに掲載しているメニューが自動的に反映されてしまうことの問題点については「Googleビジネスプロフィールに「Wolt(ウォルト)メニュー」が表示される事による問題点」で解説しています。

4.メニュー(リンク)

リンクとしてのメニュー

ビジネスプロフィールのナレッジパネル内にクリッカブルなURLとして表示されるもので、要素としてはURLのみです。なお、このメニューリンクについてはビジネスプロフィール内の編集メニューからではなく、ビジネス情報のメニューまたはサービスへのリンクから設定する必要があります。

また、ここには基本的には自社で管理するドメインのリンクしか保存できず、サードパーティーのリンクを保存しようとするとエラーとなります。

ビジネスプロフィールのオーナーとして注意すること

メニュー名は正しくないこともある

1.注目のメニューは自動的に生成され、その情報は必ずしも正しくない

注目のメニューはメニュー項目としては色々な環境において最も目立つ場所に表示されますが、ユーザーの投稿写真やクチコミから自動生成されており、ユーザーの意思は関わっていないと言えます。(※上記の左の英語メニュー名は日本人のユーザーが日本語で投稿したクチコミと写真から生成されており、英語での説明は一切ない。)

かつ、問題になり得るのは、表示されているメニュー名が正しい保証が基本的にないことです。メニュー名はクチコミ内容もしくは写真の説明から自動的に生成されているようで、クチコミをしたユーザーが正しいメニュー名をクチコミ内で言及していない場合、正しくないメニュー名が自動的に生成されている可能性があります。

とある飲食店で生成されているメニュー名を例に取ると、「料理に合う日本酒」と表示されているものの、実際には山口県の有名な日本酒である「獺祭」です。この写真を投稿したユーザーのクチコミは下記ですが、クチコミ内には、「料理に合う日本酒」と書かれてはいませんし、なんなら日本酒という言及もありません。

唯一それらしき言及があるのは、クチコミ、写真投稿時に表示される「説明の追加」からユーザーが入力したコメントですが、この内容からもメニュー名を自動生成していると考えると、首をかしげるようなメニュー名になってしまうのも頷けるというものです。

2.注目のメニューが正しくない時は修正する

ビジネスプロフィールのオーナーとして注目のメニューを修正する方法はあるのでしょうか?過去には編集が出来ない時期がありましたが、現時点(2025年3月)ではビジネスプロフィールの編集メニューから編集が可能です。

注目のメニューは実際に提供している人気の料理について自動生成されると考えて問題はないと思いますが、良く注文されるメニューであるが、メニュー名が正しく生成されていないなどの場合は修正が必要です。

その他には昔人気があった料理で提供を止めている料理なども、注目のメニューとして残ってしまっている可能性があり、「注文できないメニューを載せるな!」とお客さんからクレームを受ける可能性があります。実際にメニューを載せているのは店主ではなくGoogleなんですが、自動的に提供を止めたメニューが掲載落ちすることはないと思われます(※未確認ですがこんな便利な機能はないと思います。)ので、オーナー自ら作業をする必要があります。

編集するには編集メニューをクリックした後に表示される注目のメニューをクリックします。この画面では生成されている注目のメニューが一覧で表示されますので、修正したいメニューをクリックして編集を行うことが可能です。

例として実際にはメニューとして存在しないマヨネーズを報告してみます。存在しないものですので、この料理は提供されていないとしてフィードバックを送信します。(※オーナーとしての操作ですが、注目のメニューはあくまでビジネスプロフィール由来の機能ではないため、フィードバック送信という表示になっているようです。)

報告後はUNDER REVIEW(審査中)という表示となり、フィードバックが受け入れられると注目のメニューが削除されます。

なお、メニュー名の誤りを申請することも可能ですが、報告後のプロセスは削除フィードバックと同様です。ただし、ユーザーの写真、クチコミ、写真の説明から注目のメニューが自動生成されるというプロセスですので、オーナーとして削除、メニュー名を編集したところで、再度生成されるイタチごっこになる可能性はあります。特に写真、クチコミが投稿されやすい飲食店の場合、常にオーナーが表示させたい注目のメニューを維持することは困難でしょう。

3.チェーン店の場合、この機能の完全な管理は諦めざるを得ない

ご紹介してきたように、注目のメニューはユーザー提供のコンテンツによってGoogleが自動生成する機能となりますので、個店ならまだしも複数店舗を展開するチェーン店が、この機能を望むように管理することは非常に困難です。

店舗によってメニューは共通であるとは言え、すべての店舗で共通の注目のメニューが自動生成される保証はありません。加えて、チェーン店の場合、ビジネスプロフィールの管理は本部が一括して管理している場合も少なくなく、そうなってくると本部が一括して個店の注目のメニューを監視、編集していくことは膨大な手間がかかるため、実質的に管理は不可能と言えるでしょう。

出来ることととしては、一定のチェック間隔を設けて定期的におかしなメニューが生成されていないかチェック、必要に応じて修正を加えることになります。(※GoogleのサービスはすべてGoogle管理下のサービスですから、利用者が完全に望む挙動にすることは非現実的です。)ただし、お客さんからクレーム等が発生していないのであれば、手間を考えて管理しないという選択肢もありでしょう。

ただ、その場合はブランド担当者、店長クラスのスタッフについては、注目のメニューは店舗が生成したものではなく、Googleによって自動生成されたコンテンツであるということを理解し、現場スタッフやお客さんに必要に応じて説明が出来るようにしておく必要はあると思います。

自動生成のメニューについては上手に付き合うことが大事

飲食店が利用出来るビジネスプロフィールのメニュー機能を解説しましたが、重要なことはビジネスプロフィールのオーナーとして入力、管理が出来るコンテンツ(テキストメニュー/メニューのURLリンク)と、Googleが自動的に生成するコンテンツ(注目のメニュー/メニューを表示/Woltなどのメニューソース)があることを理解することです。

そしてGoogleが自動生成するコンテンツについては、情報の正しさは一定の担保しかされていないことを理解し、必要に応じて編集と管理をすることが重要です。自動生成されるコンテンツについては、Googleが忙しいオーナーに変わりユーザー提供のコンテンツから自動的に生成してくれているとも言えるわけですから、ある程度オーナーが手間をかける必要があるものと理解して付き合いましょう。

投稿者 moto-local

株式会社mov所属/観光庁DMO外部専門人材(Google Maps活用での誘客、周遊促進サポート)/Googleビジネスプロフィール ゴールドプロダクトエキスパート/観光地である伊豆出身なこともあり、観光地の消費額増大、地域活性化に貢献したいと思っています。/Googleビジネスプロフィール ヘルプコミュニティ(https://support.google.com/business/community?hl=ja)にてボランティアで回答中。