Yahooマップの「テーママップ」とは
個人的に最近Google Mapsではなく、あえてYahooマップを使うことも増えていますが、YahooマップにはGoogleマップにはない、「テーママップ」というマップが存在します。この「テーママップ」については、Yahooの説明によると
今までの地図では探せなかった、ディープな場所や隠れた名店、地元ならではのオススメ情報が、シンプルな専用マップですぐに見つかります。ジャンルや地域ごとに特化したテーマは、今後も続々と増えていきます。最新の「テーママップ」はYahoo!マップアプリでチェック。
となっており、テーマごとの専用のマップであり、ジャンルや地域などの特化したテーマのマップであること。さらに、今後も続々と増えていくこと、現時点ではアプリでのみ利用出来ることがわかります。
現時点では合計いくつのテーママップが存在するのかは公表されていませんが、グルメ、観光、クーポン、EV充電スポットなど様々なテーママップが存在しているようです。特定のジャンルに絞ったお店やスポットを検索する際には便利なこのテーママップを少し調べてみました。
テーママップの種類
前述のようにテーママップの一覧は提供されていないのですが、アプリ内の並び順ごとに、確認出来るマップを紹介します。
話題のテーママップ
アプリの並び順の一番上に表示されるテーママップです。
現時点(2024/11/26)では「紅葉マップ2024」「ラーメンマップ」「フードフェスマップ2024」「観光マップ るるぶDATA」「クーポンマップ」「EV充電スポットマップ」「新築マンションマップ」の7個が確認できますが、夏には全国の花火マップが公開されていたり、季節ごとに色々と表示内容は変わっていきます。
これからの季節に関してはイルミネーションスポットのマップなどが公開されるかもしれません。
2024/11/28追記 イルミネーションマップが公開されました。
予想していた通り、2024/11/28イルミネーションマップが公開されたと通知が来ていました。
ユーザーに人気のテーママップ
次に表示されているのが「ユーザーに人気のテーママップ」ですが、現時点(2024/11/26)では「個室がある居酒屋マップ」「ファミリー向きと話題のラーメン店マップ」「個室がある焼肉店マップ」「ランチにおすすめの居酒屋マップ」「地元民に人気と話題のラーメン店マップ」「個室がある焼き鳥店マップ」「ランチにおすすめのステーキ店マップ」「個室がある和食店マップ」「ランチにおすすめの蕎麦店マップ」「食べ放題がある焼肉店マップ」が確認できます。
なお、これらはユーザーによってある程度表示が変化するのか否かは不明です。
地域のおすすめテーママップ(表示エリア周辺テーマ)
最後に表示されるのが、表示エリア周辺のテーママップとなります。
こちらは「東京のおすすめスーパー銭湯10選【入浴料1000円未満編】」「子連れ旅におすすめ東京都観光マップ」「東京都周辺グルメマップ」「【たまプラーザ】人気のパン屋さん10選<横浜市青葉区>」など、表示しているエリアに存在するテーママップが複数表示される仕様になっているようです。
テーママップの情報ソース
上記のようにテーママップは複数の種類が存在していますが、その情報ソースは主に「サードパーティーサイト」をソースとするものと、「UGC(クチコミ)」をソースとするものに分けることが出来そうです。
サードパーティーサイトをソースとしたもの
「紅葉マップ2024」「ラーメンマップ」などが代表的ですが、Yahoo Japanが情報源として表示されているもの、ラーメンデータベース、ウォーカープラス、るるぶ、株式会社ゴーゴーラボなど、複数のサードパーティーサイトからの情報を情報源としたマップが存在しています。
これらのマップは情報ソースが増えれば増えるほど、ある意味で際限なく増やすことが可能ですので、ユーザーとしての利便性は高くなりますが、同時に自分の探したいテーママップが、膨大なテーママップの中から見つけにくいといった問題も発生します。
UGC(クチコミ)をソースとしたもの
テーママップの中には「ファミリー向きと話題のラーメン店マップ」など、情報提供元はYahoo Japanになっているものの、ユーザーのクチコミ内に含まれているキーワードから生成されているテーママップも存在します。
これらのテーママップは、その説明として
ユーザーがクチコミ投稿時に入力したキーワード情報を集計し、全国のラーメン店の中からファミリー向きの施設をテーママップにまとめました。
等と記載されており、クチコミの中に含まれているキーワードからピックアップするお店を決定しているようです。なお、そのうちの店舗のクチコミを表示すると、クチコミ内に存在する「みんなのおすすめポイント」(※Google Mapsでいうところのプレイストピック)が情報ソースとなっているようです。
UGC(クチコミ)ソースのテーママップの発展性
サードパーティーサイトを情報ソースとするマップは、情報ソースの内容によっていくらでもテーママップを増やすことは出来ますが、個人的にはユーザーのクチコミをベースとするテーママップには大きな可能性を感じます。
例えば、子連れで観光に行くとして、ベビーカーを持っていくとします。子連れ以外の方にはイメージが難しいと思いますが、ベビーカーがあると移動には大きな制限が出てきますが、お店選びも同様に気を使うものです。基本的には段差がなく入りやすい路面店が候補に上がりやすいのですが、例えば2F以上の階にあるお店、逆に地下にあるお店の場合、ベビーカーをその階に持っていくためのエレベーターがあるかないかが、お店の雰囲気以前に重要です。
そして次のお店の雰囲気、内部の広さ。お店の雰囲気として子連れ歓迎であるのか、店内にベビーカーを置いても邪魔にならないのか?こういった点を考慮しながらお店選びをするわけですが、こういったお店自体の属性情報があるマップサービスはあるにはあれど、その信憑性は怪しいものがあります。
そうなると、一番信用が置けるのが別のユーザーの声=クチコミとなってくるわけです。現状で利用出来るテーママップにおいてはファミリー向け〇〇、個室がある〇〇程度ですが、このテーママップがもう少し「ユーザーが本当に知りたい情報」にマッチしたものを含めて登場してくると、より利便性は高くなると思います。
Google Mapsにおいては「ユーザーが知りたい情報」である、「子連れ ランチ 新宿」といったローカル検索を行うと、ある程度マッチしたクチコミが表示されたり、店舗が表示されることがありますが、現時点でYahooマップの検索結果は、こうした検索結果には弱いように感じますので、アルゴリズムで補えない部分をテーママップで補っていると言えるかもしれません。
「ユーザーが知りたい情報」で検索しても、適切な検索結果が得られる体験を、Googleは今後Google MapsにGeminiを導入することで加速させていく見通しです。ただ、これには一定のユーザー側の学習コストが必要になる可能性もあります。
Yahooマップの検索アルゴリズムが、今後どのような発展をするか未知数ですが、仮にテーママップを発展させる方向性で考えるならば、Yahooマップ利用時にユーザーの詳細な属性情報のヒアリング、Yahooマップを通じてどのような施設を検索結果として得たいか?といった設問に答えてもらうことで、ユーザーに適切なテーママップをリコメンド出来るようになるかもしれません。
また、テーママップすらも、ユーザーのUGCで作成出来るような未来が来れば、参考になった数が多いテーママップをより上位表示するような仕組みも考えられると思います。いずれにしても、日本人に向けて日本で作っているYahooマップの今後には色々と期待しています。